家族の風景

昼ごはんあとのオヤツにアイスクリームがおいしい季節。職場ではスーパーカップのマンゴーが流行ってます。うんまーい。そういえば高島屋に今話題の太陽のタマゴ(宮崎産のマンゴー)が売ってたけど高すぎる…。自分では絶対買えないけどもらったらめっちゃうれしいやろうなーと、もらうアテもないのに想像してしまったわ。

ところで。昨晩やってたNHK特集「にっぽん 家族の肖像」がものすごく見ごたえのある番組でした。

ブラジルに70年前に移り住んで以来、日系人だけで共同生活を送っている農場がある。27家族86人の4世代は、長い間日本語や日本文化を大切に守り、現代の日本よりもむしろ「良き日本の家族」を体現してきた「大家族」だった。その、いわば理想の共同体に、去年大きな波紋が広がった。一人の娘が、ブラジル人と結婚したいと申し出たのだ。言葉の壁や日本風の共同生活。果たしてブラジル人が馴染めるのか。「日本人」としての「血」を守らなくて良いのか。農場で連夜の大議論が始まった。「絶対許せない」「結婚するなら農場を出るべきだ」という激しい意見や、「過疎の村のように結婚相手もいなくなる現状をどうするのか」という容認論。その狭間で、母は泣いた。二人は、取りあえず農場を出て近くに家を構えた。

舞台はブラジル、サンパウロから600kmのところにある弓場農場という共同体。ここでは上の説明のように、ほんとうにびっくりするくらい日本人という強いアイデンティティを持った人たちが暮らしていました。日本で生活をしいたら理想論にしか聞こえないような考えをしっかりと実践している姿にもびっくりしたけど、これは移住という環境の中で家族が結びついてできあがった社会なんだろうな。特に印象的だったのが2世くらいの年長者と、その子・孫の3世4世のあいだでは意識や価値観も違うし、自給自足の共同生活だっていいことばかりではない。そういうのを入れても、出てくる人がみな弓場農場の生活やこれからのことを真剣に考えているすがたが、とても強くてたくましく見えたこと。そして同じ家族でも、共同生活になじもうとしない人(旦那のブラジル人)とは一緒に農場では暮らせないという結果を出す過程が、見ていて考えさせられるものでした。ほんと家族って本当に大切で日々ありがたみを感じてるはずなのに、たまにやっかいで近すぎてきっかけでもないと「家族とは」とゆっくり考えることは少ない。けど、番組を見ながらかさねあわせて思うことは色々あったりと、見て良かったです。

弓場農場はツーリストでも農作業などに参加することで、共同体に短期間でもお世話になることができるようなので、いつか機会ががあったらぜひ訪れてみたいなあと思います。